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 アジア女性資料センター代表理事の竹信三恵子です。

 米国の大統領選で「初の女性大統領」は実現せず、ヘイトスピーチめいた演説を大展開し続けたトランプ氏が大統領になりました。さまざまな原因はあると思いますが、大きかったのは、格差の拡大による白人中流層、労働者層の民主党への失望と、白人層のマイノリティへの反発だったように思います。NAFTAからTPPへ、民主党は、自由貿易によって米国が潤うと主張してきましたが、大手企業の海外脱出で中流労働者層は大失業に見舞われました。そうした恩恵にあずかれるのは、新しいエリート層や富裕層だ、という人々の実感が、「女性大統領」待望論などかき消し、中流層をより苦しくしてしまいそうな超富裕層のトランプ氏に大統領の座を渡す結果になってしまった、という感じです。

 性差別はなお根強いにもかかわらず、白人の低学歴女性と新エリート層に上昇して行った女性たちとのズレが広がり、「女性の人権」「ジェンダー平等」が、こうした新エリート層の女性たちのものだと錯覚され、ヒラリー・クリントン氏がその象徴のように扱われてしまった可能性があります。これは、日本の女性運動への警鐘としても真剣に向き合っていかなくてはならない問題ではないでしょうか。

 そんな中で、海外では、低所得層も含めた女性の人権のために、政府が福祉や教育など、女性の無償労働に背負わせてきた部分にどれだけ税を投入しているかを問う動きが広がっています。スイスが富裕層や大手企業の税の逃避先になっていることは知られていますが、そのスイスの法制度が女性の人権保障と対立するのではないかという訴えが、国連の女性差別撤廃委員会(CEDAW)に出され、これに対する最終見解が近く出されるというのです。

 持続可能な開発目標(SDGs)をちゃんと守れ、という主張がその底流にあります。SDGsについては、当センター機関誌「女たちの21世紀」No.84【特集】持続可能な開発目標(SDGs)と女性のエンパワーメントで特集していますので、「それって何?」という方は是非ご一読ください。

 途上国だけでなく、保育所に十分な税金が使われないことを批判した「日本死ね」のブログが席巻する私たちのいまを考えると、SDGsを生かして女性の貧困を税制問題ともリンクさせ、それをCEDAWにまで持ち込んだ運動は参考にすべきではいかと思います。

 以下、不十分な仮訳の段階ですが、ご一読ください。

 また合わせて、次の拙文もご参考までに紹介します。
【WEBRONZA】パナマ文書と「日本死ね!!!」(竹信三恵子)

―――――
女性の人権への税制の影響めぐりスイス、国連で苦境に
(2016年11月3日 タックス・ジャスティス・ネットワークSwitzerland in the UN hot seat over impact of its tax policies on women’s rightsから)

 タックス・ジャスティス・ネットワークの金融秘密度指標で一位にランク付けされているスイスが、今週、同国の税・財政についての秘密政策が世界の女性の人権にもたらしている負荷をめぐって、ジュネーブの国連の人権機関からの厳しい質問に直面することになった。スイスの人権団体や国際人権団体、税の公正を求める団体の連合に背中を押され、女性差別撤廃条約(CEDAW)の順守状況を監視する国連委員会が、スイスがどのようにして、その金融秘密政策・法人税ルールと、男女平等・海外の持続可能な開発との両立を確保しているかについて詰問したからだ。
 
 スイスのような秘密保持、超低率税または免税、という仕組みを持つ国にファンドを移すことによって企業や富裕層が公正な税の負担を避けることを通じ、各国政府は毎年、膨大な歳入を失っている。こうした税は、基本的人権を満たす措置を取るために必要だ。政府の財源が枯渇すると、政府は公共的な政策や社会的な保護を削減せざるを得ず、その不足部分をしばしば無償のケア労働で補っている女性が、これによって最も直撃される。それ以上に、富裕層や企業がその責任を回避すると、持たざる者を最も直撃する消費税への国の依存度が増大し、女性はその矛先をも向けられることになる。

 女性差別撤廃条約の批准国として、国連の持続的開発目標(SDGs)の調印国として、スイスは、女性の諸権利にとって三位一体ともいえる諸政策を自国でも海外でも回避してきた。同様にスイスは、企業の税の乱用を防ぎ、各国が人権を実現するために必要な歳入を生み出し、保つことができるよう助けることを通じて、女性の諸権利を著しく損ないかねない民間部門の行為を阻むことを義務付けられている。SDGsの実施状況を監視する国連フォーラムへの6月レポートで、スイスは「非合法な金融の流れの原因をなくす国際的な努力をコーディネートするため働いてきた」と申し立てた。その「非合法な金融の流れ」にはまさに、スイスを「税務署員」の目をくぐることを目指す人々にとっての最高の目的地としている金融の秘密政策や緩い企業報告書基準が含まれている。

 世界の記録されていない全オフショア金融資産の3分の1は、金融情報の秘密度指標1位のスイスが保有していると見積もられている。国境を超えた税の乱用は開発途上国から毎年5000億ドルの歳入を奪っていると概算されているが、この額は、途上国が先進国から受け取っているODA総額の倍だ。インドやザンビアのような国々では、スイスに促進された税の乱用による歳入損失の額は、女性の人権や、健康などの必須の社会サービスへの支出のかなりの部分に匹敵する。
 
 女性差別撤廃委員会に出された画期的な提出文書と附属資料では、アライアンス・ズート、ベルン宣言、経済と社会権センター、ニューヨーク大学のグローバル・ジャスティス・クリニック、タックス・ジャスティス・ネットワークが、スイスに対し、その金融秘密政策と緩い法人税ルールが与える影響、さらに他の国々の女性の人権のために予算がどれだけ動員されているかについての開示について、定期的な報告を行うよう呼びかけている。これらの組織は、他の国々が女性の人権を満たすために必要な資金を動員することを阻んでいる税制の乱用をさせない措置をスイスが確保するため、スイスに対し、主要な法律と安全装置となる政策、特に、独立機関による定期的なインパクトのある検証、を具体化するよう促している。

 この提出文書に背中を押され、女性差別撤廃委員会は、スイスの金融秘密主義と法人税政策が女性の人権と海外の持続可能な開発に逆行する影響をもたらすことに懸念を表明した。そして、スイス政府に対し、同国がその政策を、SDGsの2030年アジェンダにもとづく対応と、どのように折り合わせるかを質した。

 用意された回答の中でスイスは、税制の乱用が持続的開発やジェンダー平等にもたらす害については認めたが、この腐食現象を促進するために自らの政策が果たす役割を評価し、検証への乗り出しには至っていない。

 スイスが11月2日、国連の女性の人権についての最高機関の前に出現したことは、恒常的な不公正な税の乱用に対する闘いの決定的な一里塚となった。女性差別撤廃委員会の関与は、政府が税や金融政策の人的影響にも責任を負うようにする人権制度の取り組みの急拡大のもうひとつの証でもある。

 女性差別撤廃条約はスイスに対する最終見解と勧告は今月後半に表明される。私たちは分かり次第、その結果についてお知らせしたい。

【仮訳・竹信三恵子】

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【事務局より】
 以下はアジア女性資料センターが発行する「女たちの21世紀」の2012年9月号【特集】「沖縄-女性の視点から植民地主義・軍事支配を問う」に掲載された記事です。いま沖縄・辺野古では反対する住民を強制的に排除して、新基地建設に向けた作業が強行されています。このような状況の中、私たちは沖縄に何を学び、何をするべきなのか・・・。「けーし風」の編集者・岡本由希子さんが、沖縄に学ぶための書籍を紹介してくださった記事を今回、AJWRCブログで特別公開します。私たちは沖縄を取り巻く問題にどう向き合うのか。考え行動をおこすきっかけになることを願って。

*****
【「女たちの21世紀」71号より特別掲載】

ブックガイド 「けーし風」編集者が選ぶ13冊

沖縄を取り囲む状況に対して「返し風」を、という意味で名づけられ、1993年から発行されている那覇発の季刊誌「けーし風(かじ)」。その編集をしている岡本由希子さんに、特に女性の視点から「沖縄」に学ぶための13冊をセレクト、解説していただきました。


★「復帰」40年・沖縄のいま


時の眼—沖縄——復帰40年の軌跡
比嘉豊光・山城博明写真展 図録集

琉球新報社 2012年刊
B5判並製 168頁
1970年の大学写真部時代から現在まで沖縄を撮り続けた2人による、写真展の図録。多数の論者による写真に添ったテーマの論考を収録し、撮られた「過去」と「現在」をつないで、この40年に沖縄がくぐってきた経験を検証し、未来を眼ざす強度へと転化する。

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時の眼ー沖縄―復帰40年の軌跡 比嘉豊光・山城博明写真展図録集



沖縄——アリは象に挑む
由井晶子 著
七つ森書館 2011年刊
A5判並製 244頁
沖縄タイムスの第一世代女性記者で編集局長・論説委員を歴任した著者による、1998年から2011年春までの『労働情報』連載をまとめた、激動する沖縄のクロニクル。住民運動に寄り添いながらもクールに全体の政治状況を見渡し分析する鋭利な筆致で、象(国家)に挑むアリ(民衆)への賛歌をうたいあげる。

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沖縄―アリは象に挑む



本土の人間は知らないが沖縄の人はみんな知っていること——沖縄・米軍基地観光ガイド
須田慎太郎(写真)・矢部宏治(文)・前泊博盛(監修)
書籍情報社 2011年刊
四六判並製 352頁(オールカラー)
ガイドブックの体裁をとりつつ、28カ所の在沖米軍基地を現場検証、背景を説明する流れのなかで、沖縄に来ることで初めてくっきりと見えた「日本問題」、憲法、日米安保、戦後史への問いを厳しく投げかけている。

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本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること―沖縄・米軍基地観光ガイド



オスプレイ配備の危険性
真喜志好一、リムピース+非核市民宣言運動・ヨコスカ 著
七つ森書館 2012年刊
A5判並製 148頁
焦眉の課題「オスプレイの普天間配備」問題、沖縄では9月9日に抗議の大規模な県民大会が開催される。県議会とすべての市町村議会が反対決議をしているなかで配備が強行されるならば、実力行使で普天間基地閉鎖だとの声が日増しに強くなってきた。これまでオスプレイ問題を追及してきた市民運動の成果を一冊にまとめた本書は、オスプレイ配備阻止とは命を守るたたかいであると同時に、民主化運動であることを示している。

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オスプレイ配備の危険性



★沖縄戦を問い直す


沖縄戦新聞(1号〜14号)
琉球新報社 2006年刊
新聞紙 60頁(A4判変形函入)
戦場の沖縄をリアルタイムで報道したら…「サイパン陥落」に始まり「対馬丸沈没」(2号)「10・10空襲」(3号)から「日本守備軍が降伏」(14号)へと至る沖縄戦の過程を、現在の情報・視点と体験者の証言を盛り込み新聞の形で構成。体験者が少なくなりつつあり沖縄戦の記憶の継承が課題となっているなかで、媒体の形式が持つ喚起力を駆使して「戦場」を現在に引き寄せる試み。

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沖縄戦新聞―沖縄戦60年


[新版]母の遺したもの——沖縄・座間味島「集団自決」の新しい証言
宮城晴美 著
高文研 2008年刊
四六判並製 288頁
「集団自決」の過酷、そして、本書がくぐった過酷(裁判闘争、そして新版刊行…)。容赦なく繰り返し他方から加えられる攻撃に、それでもサバイバルせんとする強靱な意思。本書を支えているのは島の女性たちの精神の紐帯なのだと思う。

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母の遺したもの―沖縄・座間味島「集団自決」の新しい証言


戦場の宮古島と「慰安所」——12のことばが刻む「女たちへ」
日韓共同「日本軍慰安所」宮古島調査団 著
洪@伸(ホン・ユンシン) 編
なんよう文庫 2009年刊
四六判並製 288頁+カラー口絵8頁
本書は戦時の宮古島で「慰安婦」を見た人びとの証言集として、証言を聞いた人びとの報告集として、さらには聞き取り調査の過程から島に「慰安婦」の碑を建てるにいたった運動の記録として、ポリフォニックに編まれている。多声の響き合いが、かつて、そこに、いた、女性たちの姿を、島の風景のなかに召喚する。

戦場の宮古島と「慰安所」
戦場の宮古島と「慰安所」


赤瓦の家——朝鮮から来た従軍慰安婦
川田文子 著
筑摩書房 1987年刊
四六判上製 268頁
この6月に那覇市歴史博物館で開催された「沖縄戦と日本軍『慰安婦』」展は大きな反響を呼び、自らが眼にした「慰安婦」「慰安所」を話す来場者も多かった。同展の一角を占めたのがペ・ポンギさんに関する展示で、生前の写真や遺品(質素だが丁寧に磨き込まれた鍋、お玉など)が放つ何かが場を支える背骨であったように思う。本書は生前のペ・ポンギさんに聞き取りし、また戦場となった島の実相に迫った、必読の古典的ドキュメント。

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赤瓦の家―朝鮮から来た従軍慰安婦




★島に生きる思想


沖縄文学選——日本文学のエッジからの問い
岡本恵徳・高橋敏夫 編
勉誠出版 2003年刊
A5判並製 432頁
久志富佐子「滅びゆく琉球女の手記」とその「釈明文」(1932)、吉田スエ子「嘉間良心中」(1984)、崎山多美「風水譚」(1997)と、女性作家による同時代を根底から撹乱し画期をなした作品を収録している。文章の襞に織り込まれた深い情動と強靱な批判精神に注目されたい。

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沖縄文学選―日本文学のエッジからの問い


琉球布紀行
澤地久枝 著
新潮社 2000年刊
四六判仮フランス装 230頁
琉球弧の布に惹かれて、織り、染める人を訪ねた著者の歩みとともに辿る、島々の歴史、人びとの物語、そして戦争の傷跡。喪われた数々の技法の復興に尽力した大城志津子の生を描いた章は圧巻。

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琉球布紀行


[沖縄大学地域研究所ブックレット11]
アジアのなかで沖縄現代史を問い直す——新崎盛暉『沖縄現代史』韓国版・中国語版刊行記念シンポジウム

「方法としてのアジア/方法としての沖縄」研究会 編
沖縄大学地域研究所 2010年刊
A5判並製 114頁
副題のシンポジウムの全記録。屋嘉比収(沖縄)、孫歌(中国)、陳光興(台湾)、鄭根埴(韓国)が、新崎の同著をてがかりに現代アジアにおける沖縄の歴史的経験の意味を問い直し、それぞれの地域が抱えている問題を克服する連帯の可能性と東アジアの平和への希求を語りあう。

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琉球語の美しさ
仲宗根政善 著
ロマン書房 1995年刊
四六判並製 228頁
「ことばはいつも生命とひとつながりである。生命の底からのひかりにかがやいている」——ひとつひとつの言葉に籠められた民衆の生活誌を描き、生まれ島への限りない愛着と、「言葉」の持つ本質的な孤独を、清澄な文体で綴った随想集。

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「ひめゆり」たちの声——『手記』と「日記」を読み解く
仲程昌徳 著
出版舎Mugen 2012年刊
A5判上製 222頁
 『ひめゆりの塔をめぐる人々の手記』と、「ひめゆりの塔の記」と題された「日記」を丹念に読みこんで、仲宗根政善という「ひめゆり」とともに生きた類い稀なるひとの精神の奥に分け入り、「近代化のもたらした惨劇に身をよじらせる苦悩」に迫る。

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「ひめゆり」たちの声―『手記』と「日記」を読み解く




『女たちの21世紀』no.77から、書評の第2弾をお届けします!


性と法律 変わったこと、変えたいこと
角田由紀子 著
岩波書店 2013年

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離婚・雇用・DV・セクハラ・性暴力・売買春と、女性問題が一
望できる充実した内容の本書において、それらを単に紹介として留
めるのではない。法律が守るのは、家父長制における男性中心の秩
序だというジェンダーの視点を常に持ちながらの透徹した分析評価
を展開している。性暴力における強姦神話、セクハラやストーカー
被害における女性にのみ課せられる同調圧力等々を鋭く告発もして
いるのだ。
 著者は弁護士として個別問題の解決に尽くしたのみならず、新法
の制定にも多大なる貢献をしてきた。多くの女性たちの悔しさと哀
しみに寄り添い、法律を専門家による衒学的なものから、血の通っ
たものに変えていく様は当事者と共に取り組む女性運動のあるべき
姿を提示している。女性運動が女性の権利を守る法を創ってきた経
緯を示す下りは、運動の豊かさを物語る。
 一方で、民法、売防法等、いまだ変わらず女性を貶め、苦しめる
状態である矛盾も突いており、私たちは、今後の運動の課題への貴
重な問題提起を得ることができる。性産業に従事する女性の困難は
女性であれば誰もが遭遇し、性と生はつながっているという見解
は、法律の枠にとどまらず、女性運動の普遍的な立ち位置を示すも
のとして貴重だ。                 (渡辺照子)



ルポ虐待
大阪二児置き去り死事件
杉山春 著
ちくま新書 2013年


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「誰も助けてくれないと思っていた。助けてくれそうな人は思い
つかなかった。」2人のわが子を放置して死なせた母親の言葉は、
子どもらを置き去りにした母親自身がまず社会からネグレクトされ
ていたことを物語る。
 本書に「大きく日本が変容する。この事件はその先駆け」とあるが、
「絆」という言葉が安売りされる昨今、この「変容」は、「絆」が
家屋の柱を瓦解させる白アリに巣食われた結果そのものだ。元夫を
はじめとする周囲の人間は子どもらの養育を母親ひとりに押しつけ
た。あたかもそれが母親の更正かペナルティであるかのように。
 母親が離婚の際に書かされた誓約書には、子育てについては「家
族に甘えない」とあり、ひとりだけで育てることが事実上強要され
た。母親の幼少期からの複雑な家庭環境、記憶が消し飛ぶほどの残
酷な性暴力被害が自尊感情を奪い、自己主張の力を奪われたあげ
く、最悪の結末を迎えたのだ。誰かを責めるだけで事件の本質を暴
くかのような取材とは一線を画す。
 若い母親がひとりで幼子を育てるには、この母親のように風俗業
に従事せざるを得ない周辺状況も取材し、丹念な事実の積み重ねに
よって、この悲惨な事件の生まれた背景を浮かび上がらせる。その
筆致こそまさにルポルタージュだ。         (渡辺照子

テーマ:書評 - ジャンル:本・雑誌

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ひさしぶりに、いただいた新着資料をまとめてご紹介。今回は次の4冊です。

・花に水をやってくれないかい?―日本軍「慰安婦」にされたファン・クムジュの物語
・逃げられない性犯罪被害者: 無謀な最高裁判決
・外国にツーツを持つことをプラスに思える日まで…
・東日本大震災における医療・健康支援―男女共同参画の視点から
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