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新しい介護のかたち。理想とジレンマ。動きはじめた若い人たち――
ようやく見つけた、それぞれの居場所。いっしょに見つめてみませんか?

すてきな新作映画のご紹介です。
★4月17日(土)よりポレポレ東中野にてロードショーほか全国順次公開!
http://www.tadaima2010.com/

「ただいま それぞれの居場所」 (c)大宮映像製作所
遊具のあるひろい運動場の端の、青葉の影がゆれるベンチ。
フェンスの向こうに広がる林や田んぼから、涼しい風が吹いてくる。

おじいさんのひざの上には子どもたち、隣には歌っているおばあさんたち、
その隣には障がいのあるおじさんが指先でリズムを取っている...

ここは1995年の、介護施設・保育所・学童保育・障がい者のデイケア施設をかねた
民間福祉施設「元気な亀さん」の午後のひととき。
宮崎 政記監督の前作「よいお年を」(1996年)のひとこまです。

宮崎さんが、前作を撮るきっかけになったのは、
偶然見た、おじいさんが小さい子を抱き上げている一枚の写真でした。
ふたりが血がつながっていないことはすぐわかったが、2人の間にただよう不思議な関係に惹かれ、
その日のうちに施設長の瀧本さんに電話し、翌日にはもう訪問して、映画を撮ることを決めたそうです。

映像を見て驚くのは、だれが利用者でだれがスタッフか見分けがつかないこと。
そして、乳児からお年寄りまでの利用者同士の、
血のつながっていない隣人、家族、友達のようなふしぎな関係性です。

徘徊、介護拒否、夜中に何度もズボンを交換...
個性的で、ときに一筋縄ではいかない人たちが、ここでは「普通」に生活しています。

スタッフの一人はこう話します。
「みなさんすてきな人たちですけど、いいところを引き出してくれる環境がないと、
うまく生きられない人たちです。すぐ病名でレッテルを貼られてしまう」

前作から15年、今年は2000年4月1日の介護保険制度がはじまって
ちょうど10年が経ちました。
介護サービスの数は急激に増えた一方で、介護を必要としながらも、
制度の枠組から漏れてしまう人々も多くいる現状があります。

そうしたなか、現在の画一的な介護サービスの在り方にジレンマを感じ、
自ら理想とする介護を実現させようと施設・事業所を立ち上げた人たちがいます。

ドキュメンタリー映画『ただいま それぞれの居場所』では、
設立から23年になる民間福祉施設と、新たに、若者によって設立された三つの施設を取材。
人手不足や低賃金などの問題ばかりが取り上げられがちな介護の現場ですが、
映画は、利用者やその家族と深くかかわることを望み、日夜奮闘する施設のスタッフたちの姿を映しだしていきます。
そして、いくつもの人生の最後の季節、生と死のあわいに向き合い続ける日々が、
スタッフそれぞれの哲学を育んでいきます。

「一律に決められた“やらされる介護”はしたくない、一人一人にふさわしい介護を見つけていきたい」
そう語ってくれたのは、ある施設の園長さんでした。

制度とシステム、医療と介護、家族と社会。
その挟間をさまよい続け、ようやく見つけたそれぞれの居場所。

本作をみて共有できるのが、いまの介護の課題のみにとどまらないのは、
この作品が、私たち人が、何とともに生きるかを問いかける作品だからでしょうか。
育児・介護の経験がある人もない人も、みんなに観てもらいたい作品です。

予告編はこちらから。http://www.tadaima2010.com/trailer.html
大宮 浩一監督作品(2010年/HD/日本/96分/ドキュメンタリー)

*本文は、本作品資料をもとに作成.
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