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岩波ホールで4月から上映されるポーランド映画『木漏れ日の家で』の試写会に行ってきました。
komorebinoie
「独り暮らしの老女」という日本語には、なぜいつも暗いイメージがつきまとってるんでしょう。
ひとりの女は悲惨なもの、結婚して家族を頼りにしないと生きていけないんだ、という脅迫的なメッセージが世間にはあふれてますが、ちょっと心配になっているひとには、この映画をおすすめしたい。
日々の生活の中に喜びと生きる力を見出す才能さえあれば、老いの独り暮らしがどれほど豊かなものでありうるかを教えてくれます。

主人公は、木々に囲まれた古い大きな家にひとりで暮らすアニエラ。といってもメス犬フィラがいつもそばにいるので、実際は老女ふたり暮らしとでもいうところでしょうか。

屋敷の外にはほとんど出ることもなく、始終ふたりで会話を交わしながら、窓から隣人たちを観察する生活は、外からは退屈でさびしく見えるかもしれない。でも実は、喜び、驚き、失望、ユーモア、追想と発見が、たくさん詰まっているのです。

アニエラを演じるのは、なんと撮影当時91歳というポーランドの名女優ダヌタ・シャフラルスカ。彼女の姿は、「老い」の固定観念を追い払ってしまいます。
隣人を観察しては辛辣な批評を下し、無礼な男に「チャーミングだね」と言われて怒る。か弱い存在ではないけれど、かといって「元気で頑固なお年寄り」でもありません。医師の失礼な態度に傷つき、息子や孫に失望し、自分の人生は無駄だったのかと思い悩む。
いろんな感情の間を揺れ動く、ごくふつうの人ですが、でもこの女性には、停電の夜にろうそくの炎がつくりだす幻影を楽しんだり、嵐の訪れに生命がわきたつのをおぼえる感受性、そして変化を受け入れる勇気がそなわっているのです。

そしてダヌタさんが主演女優賞だとしたら、犬のフィラには助演男優賞(メス犬の設定だけど演じたのはオス犬)を進呈したい。表情がくるくる変わって、アニエラとほんとに活発に会話を交わしてるんですよ!
最後のシーンのこの子の表情がもう…

もうひとつ忘れてはならない主役は、ふたりが住む古い家です。今ではめったに見ない、ひとつひとつ手作りのガラス窓のゆがみが、モノクロームの美しい映像に、幻想的な雰囲気をあたえています。

こんなふうに老いていけたらいいな、と思わせてくれる映画でした。そのとき側にフィラみたいな犬がいてくれたら、もう言うことなしです。
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